此等(これら)に因(よ)って論ぜば、仏の滅後に於(おい)て三時有り。正(しょう)・像(ぞう)二千余年には猶(なお)下種(げしゅ)の者有り。例(れい)せば在世四十余年(しじゅうよねん)の如(ごと)し。根機を知らずんば左右無く実経を与ふべからず。今は既に末法に入(い)って、在世の結縁(けちえん)の者は漸々(ぜんぜん)に衰微(すいび)して、権実の二機 皆(みな)悉(ことごと)く尽きぬ。彼(か)の不軽菩薩(ふきょうぼさつ)、末世に出現して毒鼓(どっく)を撃(う)たしむるの時なり。
(平成新編0778・御書全集1027・正宗聖典ーーーー・昭和新定[2]1141・昭和定本[1]0897)
[文永12(1275)年03月10日(佐後)]
[真跡・中山法華経寺(100%現存)、古写本・日向筆 岩本実相寺 日法筆 岡宮光長寺 日澄筆 北山本門寺]
[※sasameyuki※]