抑(そもそも)他師と天台との意(こころ)の殊(こと)なる様は如何(いかん)と云(い)ふに、他師は一々の経々に向かって彼(か)の経々の意を得たりと謂(おも)へり。天台大師は法華経に仏四十余年(しじゅうよねん)の経々を説き給(たま)へる意をもっ(以)て諸経を釈する故に、阿難尊者(あなん そんじゃ)の書きし所の諸経の本文に たが(違)ひたる様なれども仏意に相叶(あい かな)ひたるなり。
(平成新編0201・御書全集0591・正宗聖典----・昭和新定[1]0311・昭和定本[1]0154)
[正元02(1260)年(佐前)]
[真跡、古写本・無]
[※sasameyuki※]