然(しか)るに我が経は法華経に勝(まさ)れたり、我が宗は法華宗に勝れたりと云(い)はん人は、下臈(げろう)が上臈(じょうろう)を凡下(ぼんげ)と下(くだ)し、相伝の従者(ずさ)が主に敵対して我が下人(げにん)なりと云はんが如(ごと)し。何(なん)ぞ大罪(たいざい)に行なはれざらんや。法華経より余経を下す事は人師(にんし)の言(ことば)にあら(非)ず、経文分明(ふんみょう)なり。譬(たと)へば国王の万人に勝れたりと名乗り、侍の凡下を下臈と云はんに、何の禍(とが)かあるべきや。此(こ)の経は是(これ)仏の御本意なり。天台・妙楽の正意(しょうい)なり。
(平成新編1309・御書全集0545~0546・正宗聖典----・昭和新定[2]1629・昭和定本[2]1415~1416)
[弘安01(1278)年"建治03(1277)年03月""建治03(1277)年"(佐後)]
[真跡、古写本・無]
[※sasameyuki※]