法華経は釈迦仏、已今当(い こん とう)の経々を皆(みな)く(悔)ひ かへ(返)し う(打)ち やぶ(破)りて、此(こ)の経のみ真実なりと と(説)かせ給(たま)ひて候(そうら)ひしかば、御弟子等 用(もち)うる事な(無)し。爾(そ)の時 多宝仏 証明(しょうみょう)を くわ(加)へ、十方(じっぽう)の諸仏 舌を梵天(ぼんてん)に つけ給ひき。さて多宝仏は とびら(扉)をたて、十方の諸仏は本土に かへらせ給ひて後は、いかなる経々ありて法華経を釈迦仏やぶ(破)らせ給ふとも、他人わゑ(和会)になりてらぶりがた(難)し。
(平成新編1218・御書全集1545・正宗聖典ーーーー・昭和新定[2]1815・昭和定本[2]1490~1491)
[弘安01(1278)年04月01日(佐後)]
[古写本・日興筆 富士大石寺]
[※sasameyuki※]