『減劫御書(智慧亡国御書)』(佐後)[真跡] | 細雪の物置小屋

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[参考]『日蓮大聖人の「御書」をよむ 上 法門編』著者・小林正博
発行所・株式会社第三文明社
『日蓮大聖人の「御書」をよむ 下 御消息編』著者・河合 一
発行所・株式会社第三文明社

 又(また)人の心やうや(漸)く善の智慧は はかな(儚)く、悪の智慧かしこくなりしかば、仏経の中にも小乗経の智慧 世間を をさ(治)むるに、代(よ)をさ(治)まることなし。其(そ)の時 大乗経を ひろ(弘)めて代を をさ(治)めしかば、すこ(少)し代をさ(治)まりぬ。其の後、大乗経の智慧 及(およ)ばざりしかば、一乗経の智慧を と(取)りい(出)だして代を をさ(治)めしかば、すこ(少)し しばら(暫)く代をさ(治)まりぬ。今の代は外経(げきょう)も、小乗経も、大乗経も、一乗法華経等も、かな(叶)わぬ よ(代)と な(成)れり。ゆへ(故)いかん(如何)となれば、衆生の貪・瞋・癡の心の かしこきこと、大覚世尊の大善に かしこきが ごと(如)し。
(平成新編0924・御書全集1465・正宗聖典----・昭和新定[2]1399~1400・昭和定本[2]1128~1129)
[建治01(1275)年(佐後)]
[真跡・富士大石寺(100%現存)]
[※sasameyuki※]