かうらい(高麗)・むこ(蒙古)の事 うけ給(たま)はり候(そうら)ひぬ。なにとなくとも釈迦如来の法華経を失ひつる上は、大果報ならば三年はよも と をも(思)ひ候ひつるに、いくさ(軍)・けかち(飢渇)つゞ(続)き候ひぬ。国は いかにも候へ、法華経のひろ(弘)まらん事 疑(うたが)ひなかるべし。
御母の御事、経をよ(読)み候事に申し候なり。此(こ)の御使ひ いそぎ候へば くは(委)しく申さず候。恐々。
(平成新編0687・御書全集1298・正宗聖典----・昭和新定[2]1008~1009・昭和定本[1]0753)
[文永10(1273)年09月(佐後)]
[真跡、古写本・無]
[※sasameyuki※]