法華経は仏滅後二千二百余年に、いま(未)だ経のごと(如)く説ききわ(究)めてひろ(弘)むる人なし。天台・伝教も し(知)ろしめさゞるにはあら(非)ず。時も来(き)たらず、機(き)もなかりしかば、か(書)ききわ(究)めずして を(終)わらせ給(たま)へり。日蓮が弟子とならむ人々はやす(易)くし(知)りぬべし。一閻浮提(いちえんぶだい)の内に法華経の寿量品の釈迦仏の形像をか(書)きつく(造)れる堂塔いま(未)だ候(そうら)はず。いか(争)でか あらわ(顕)れさせ給はざるべき。しげければとゞ(止)め候(そうろう)。
(平成新編0990・御書全集1475・正宗聖典----・昭和新定[2]1471～1472・昭和定本[2]1179～1180)
[建治02(1276)年05月11日"弘安02(1279)年05月11日"(佐後)]
[真跡・富士大石寺(100%現存)]
[※sasameyuki※]