『十法界明因果抄(十界明因果抄)』(佐後)[古写本] | 細雪の物置小屋

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[参考]『日蓮大聖人の「御書」をよむ 上 法門編』著者・小林正博
発行所・株式会社第三文明社
『日蓮大聖人の「御書」をよむ 下 御消息編』著者・河合 一
発行所・株式会社第三文明社

 夫(それ)以(おもんみ)れば持戒は父母・師僧・国王・主君・一切衆生・三宝(さんぼう)の恩を報(ほう)ぜんが為(ため)なり。父母は養育の恩深し。一切衆生は互(たが)ひに相助(たす)くる恩重し。国王は正法(しょうぼう)を以(もっ)て世(よ)を治(おさ)むれば自他安穏(あんのん)なり。此(これ)に依(よ)って善を修すれば恩重し。主君も亦(また)彼(か)の恩を蒙(こうむ)りて父母・妻子・眷属(けんぞく)・所従・牛馬等を養(やしな)ふ。設(たと)ひ爾(しか)らずと雖(いえど)も一身を顧(かえり)みる等の恩是(これ)重し。師は亦 邪道を閉ぢ正道(しょうどう)に趣(おもむ)かしむる等の恩是深し。仏恩(ぶっとん)は言ふに及ばず。是(か)くの如(ごと)く無量の恩分 之(これ)有り。
(平成新編0214・御書全集0435・正宗聖典ーーーー・昭和新定[1]0338・昭和定本[1]0181)
[文応01(1260)年04月21日(佐後)]
[古写本・日進筆 身延久遠寺]
[※sasameyuki※]