但(ただ)し生(しょう)と云(い)ひけるは来たる日月(にちがつ)を云ひ、死と云ひけるは過ぎ行く日月を以(もっ)てす。然(しか)りと雖(いえど)も天も改まらず、地も改まらず。東西南北中央の五方、日月五星も替はること無し。然(しか)るに天地冥合(みょうごう)して有情(うじょう)非情の五色(ごしき)とあらはるゝ処を生と云ひ、五色の色 還(かえ)って本有(ほんぬ)無相の理(ことわり)に帰する処を死とは云ふなり。
(平成新編0023・御書全集ーーーー・正宗聖典ーーーー・昭和新定[1]0032・昭和定本[3]1951)
[寛元02(1244)年09月17日(佐前)]
[古写本・日春筆 沼津光長寺]
[※sasameyuki※]