五戒と申すは、一には慈悲を起こして物の命を殺さゞる戒を不殺生戒(ふせっしょうかい)と名づく。道理なき殺生を制するなり。一を殺して万を生かすべきをば許すべし。二には盗みせざる戒を不偸盗戒(ふちゅうとうかい)と名づく。道理なき盗みの事なり。三には他人の妻を犯さゞる戒を不邪淫戒(ふじゃいんかい)と名づく。四には妄語(もうご)せざる戒を不妄語戒と名づく。由(よし)なき事に妄語せざれとなり。五には酒を飲まざる戒、僻事(ひがごと)を制するなり。薬酒をば飲むべし。
(平成新編0012・御書全集ーーーー・正宗聖典----・昭和新定[1]0016・昭和定本[3]1935)
[寛元01(1243)年(佐前)]
[真跡、古写本・無]
[※sasameyuki※]