問うて云(い)はく、本分の田地にもとづくを禅の規模とす。答ふ、本分の田地とは何者ぞや、又 何(いず)れの経に出(い)でたるぞや。法華経こそ人天の福田(ふくでん)なれば、むね(宗)と人天を教化し給(たま)ふ。故(ゆえ)に仏を天人師(てんにんし)と号す。此(こ)の経を信ずる者は己身(こしん)の仏を見るのみならず、過現未の三世の仏を見る事、浄頗梨(じょうはり)に向かふに色像(しきぞう)を見るが如(ごと)し。経に云はく「又 浄明の鏡に悉(ことごと)く諸の色像を見るが如し」云云。
(平成新編0027・御書全集0151~0152・正宗聖典----・昭和新定[1]0101~0102・昭和定本[1]0018)
[建長07(1255)年(佐前)]
[真跡、古写本・無]
[※sasameyuki※]