其(そ)の故に粗(ほぼ)之(これ)を見るに、蒙古(もうこ)の牒状(ちょうじょう)の已前(いぜん)、去(い)ぬる正嘉(しょうか)・文永(ぶんえい)等の大地震・大彗星の告(つ)げに依(よ)って再三(さいさん)之を奏(そう)すと雖(いえど)も、国主敢(あ)へて信用無し。然(しか)るに日蓮が勘文(かんもん)粗 仏意(ぶっち)に叶(かな)ふかの故に此(こ)の合戦(かっせん)既に興盛(こうじょう)なり。此の国の人々、今生(こんじょう)には一同に修羅道に堕(だ)し、後生(ごしょう)には皆 阿鼻大城(あびだいじょう)に入(い)らんこと疑ひ無き者なり。
(平成新編1563・御書全集1069・正宗聖典ーーーー・昭和新定[3]2238・昭和定本[2]1875~1876)
[弘安04(1281)年閏07月01日(佐後)]
[古写本・日興筆 北山本門寺]
[※sasameyuki※]