『下山御消息(下山抄・兵庫五郎光基への書・法華本門顯本抄)』(佐後)[真跡(断片)・古写本] | 細雪の物置小屋

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[参考]『日蓮大聖人の「御書」をよむ 上 法門編』著者・小林正博
発行所・株式会社第三文明社
『日蓮大聖人の「御書」をよむ 下 御消息編』著者・河合 一
発行所・株式会社第三文明社

法華経と大日経・華厳・般若・深密(じんみつ)・楞伽(りょうが)・阿弥陀経等の経々の勝劣浅深(せんじん)等を先として説き給(たま)ひしを承(うけたまわ)り候(そうら)へば、法華経と阿弥陀経の勝劣は一重(いちじゅう)二重のみならず、天地雲泥(うんでい)に候ひけり。
 譬(たと)へば帝釈と猿猴(えんこう)と、鳳凰と烏鵲(かささぎ)と、大山(たいざん)と微塵と、日月と蛍炬(けいこ)等の高下勝劣なり。彼々の経文と法華経とを引き合はせてたくらべさせ給ひしかば愚人も弁(わきま)へつべし。白々なり赤々なり。
 されば此(こ)の法門は大体 人も知れり、始めておどろ(驚)くべきにあらず。又仏法を修行する法は必ず経々の大小・権実・顕密を弁ふべき上、よくよく時を知り、機を鑑(かんが)みて申すべき事なり。
(平成新編1137・御書全集0344・正宗聖典----・昭和新定[2]1679~1680・昭和定本[2]1312~1313)
[建治03(1277)年06月(佐後)]
[真跡・小湊誕生寺外三〇ヶ所(10%以上40%未満現存)、古写本・日澄筆 北山本門寺 日法筆 岡宮光長寺]
[※sasameyuki※]