『南部六郎三郎殿御返事(波木井三郎殿御返事)』(佐後)[古写本] | 細雪の物置小屋

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[参考]『日蓮大聖人の「御書」をよむ 上 法門編』著者・小林正博
発行所・株式会社第三文明社
『日蓮大聖人の「御書」をよむ 下 御消息編』著者・河合 一
発行所・株式会社第三文明社

 其(そ)の上(うえ)仏(ほとけ)不軽品(ふきょうほん)に自身の過去の現証を引いて云(い)はく「爾(そ)の時に一(ひとり)の菩薩有り常不軽(じょうふぎょう)と名づく」等云云。又(また)云はく「悪口罵詈(あっくめり)」等せらる。又云はく「或(あるい)は杖木瓦石(じょうもくがしゃく)を以(もっ)て之(これ)を打擲(ちょうちゃく)す」等云云。釈尊我(わ)が因位(いんい)の所行(しょぎょう)を引き載(の)せて末法の始めを勧(すす)め励(はげ)ましたま(給)ふ。不軽菩薩既(すで)に法華経の為(ため)に杖木を蒙(こうむ)りて忽(たちま)ちに妙覚(みょうかく)の極位(ごくい)に登らせたま(給)ひぬ。日蓮此(こ)の経の故に現身に刀杖を被(こうむ)り二度遠流(おんる)に当たる。当来(とうらい)の妙果之(これ)を疑ふべしや。
(平成新編0682・御書全集1371・正宗聖典ーーーー・昭和新定[2]1002・昭和定本[1]0746~0747)
[文永10(1273)年08月03日(佐後)]
[古写本・日興筆 北山本門寺 日順筆 北山本門寺]
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