而(しか)るを日蓮は安房国(あわのくに)東条の郷清澄山(きよすみさん)の住人なり。幼少の時より虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)に願(がん)を立てゝ云(い)はく、日本第一の智者となし給(たま)へと云云。虚空蔵菩薩眼前に高僧とならせ給ひて明星(みょうじょう)の如(ごと)くなる智慧(ちえ)の宝珠(ほうじゅ)を授(さず)けさせ給ひき。其(そ)のしるし(験)にや、日本国の八宗並びに禅宗念仏宗等の大綱(たいこう)粗(ほぼ)伺(うかが)ひ侍(はべ)りぬ。
(平成新編0443・御書全集0888・正宗聖典ーーーー・昭和新定[1]0670・昭和定本[1]0473)
[文永07(1270)年(佐前)]
[真跡、古写本・無]
[※sasameyuki※]