『持妙法華問答抄(持法華問答抄)』(佐前) | 細雪の物置小屋

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[参考]『日蓮大聖人の「御書」をよむ 上 法門編』著者・小林正博
発行所・株式会社第三文明社
『日蓮大聖人の「御書」をよむ 下 御消息編』著者・河合 一
発行所・株式会社第三文明社

爰(ここ)を以(もっ)て経に云(い)はく「経を読誦(どくじゅ)し書持(しょじ)すること有(あ)らん者を見て、軽賎憎嫉(きょう・せん・ぞう・しつ)して而(しか)も結恨(けっこん)を懐(いだ)かん。其(そ)の人命終(みょうじゅう)して阿鼻獄(あびごく)に入(い)らん」云云。文(もん)の心は、法華経をよ(読)みたも(持)たん者を見て、かろ(軽)しめ、いや(賎)しみ、にく(憎)み、そね(嫉)み、うら(恨)みをむす(結)ばん。其の人は命を(終)はりて阿鼻大城(だいじょう)に入らんと云(い)へり。大聖の金言(きんげん)誰か是(これ)を恐(おそ)れざらんや。「正直捨方便(しょうじきしゃほうべん)」の明文、豈(あに)是(これ)を疑(うたが)ふべきや。然(しか)るに人皆(みな)経文に背(そむ)き、世(よ)悉(ことごと)く法理に迷(まよ)へり。汝(なんじ)何(なん)ぞ悪友の教(おし)へに随(したが)はんや。されば「邪師(じゃし)の法を信じ受(う)くる者を名(な)づけて毒を飲む者なり」と天台は釈(しゃく)し給(たま)へり。汝能(よ)く是(これ)を慎(つつし)むべし、是を慎むべし。
(平成新編0297~0298・御書全集0465・正宗聖典----・昭和新定[1]0463~0464・昭和定本[1]0281)
[弘長03(1263)年(佐前)]
[真跡、古写本・無]
[※sasameyuki※]