外道(げどう)が小乗経を破(は)するは、外道の理(ことわり)は常住(じょうじゅう)なり、小乗経の理は無常(むじょう)なり空(くう)なり。故(ゆえ)に外道が小乗経をは(破)するは謗法となる。大乗経の理は中道(ちゅうどう)なり。小乗経は空なり。小乗経の者が大乗経をは(破)するは謗法となる。大乗経の者が小乗経をは(破)するは破法(はほう)とならず。諸大乗経の中の理は未開会(みかいえ)の理、いまだ記小(きしょう)久成(くじょう)これな(無)し。法華経の理は開会の理、記小久成これあ(有)り。諸大乗経の者が法華経をは(破)するは謗法となるべし。法華経の者の諸大乗経を謗(ぼう)ずるは謗法となるべからず。
(平成新編0290・御書全集0458・正宗聖典ーーーー・昭和新定[1]0453・昭和定本[1]0271)
[弘長02(1262)年(佐前)]
[真跡・身延曾存]
[※sasameyuki※]