『蓮盛抄(禅宗問答抄)』(佐前) | 細雪の物置小屋

細雪の物置小屋

御宗祖御開山遺文DBを中心に投稿します。
[参考]『日蓮大聖人の「御書」をよむ 上 法門編』著者・小林正博
発行所・株式会社第三文明社
『日蓮大聖人の「御書」をよむ 下 御消息編』著者・河合 一
発行所・株式会社第三文明社

禅宗云(い)はく、是心即仏(ぜしんそくぶつ)・即身是仏(そくしんぜぶつ)と。答(こた)へて云はく、経に云はく「心は是(これ)第一の怨(あだ)なり。此(こ)の怨最も悪と為す。此の怨能(よ)く人を縛(しば)り、送って閻羅(えんら)の処に到(いた)る。汝(なんじ)独(ひと)り地獄に焼(や)かれて、悪業の為(ため)に養ふ所の妻子兄弟等親属も救(すく)ふこと能(あた)はじ」云云。涅槃経に云はく「願(ねが)ひて心の師と作(な)るとも、心を師とせざれ」云云。愚癡(ぐち)無惨(むざん)の心を以て即心即仏と立つ。豈(あに)未(いま)だ得(え)ざるを得たりと謂(おも)ひ、未だ証(しょう)せざるを証せりと謂ふ人に非ずや。
(平成新編0027・御書全集0152・正宗聖典----・昭和新定[1]0102・昭和定本[1]0019)
[建長07(1255)年(佐前)]
[真跡、古写本・無]
[※sasameyuki※]