今は又(また)末法に入(い)って二百余歳、過去現在に法華経の種を殖(う)えたりし人々もやうや(漸)くつ(尽)きは(果)てぬ、又(また)種をうへたる人々は少々あるらめども、世間の大悪人、出世の謗法の者(もの)数をし(知)らず国に充満せり。譬(たと)へば大火の中の小水、大水の中の小火、大海の中の水(まみず)、大地の中の金(こがね)なんどの如(ごと)く、悪業(あくごう)とのみなりぬ。又(また)過去の善業もな(無)きが如く、現在の善業もしるしなし。
(平成新編0709・御書全集0525・正宗聖典----・昭和新定[2]1036・昭和定本[1]0777~0778)
[文永10(1273)年(佐後)]
[真跡・小湊誕生寺外二〇ヶ所(10%以上40%未満現存)]
[※sasameyuki※]