『当体義抄』(佐後)(秘) | 細雪の物置小屋

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[参考]『日蓮大聖人の「御書」をよむ 上 法門編』著者・小林正博
発行所・株式会社第三文明社
『日蓮大聖人の「御書」をよむ 下 御消息編』著者・河合 一
発行所・株式会社第三文明社

 凡(およ)そ法華経の意(こころ)は、譬喩即法体(ひゆそくほったい)、法体即譬喩なり。故(ゆえ)に伝教大師釈(しゃく)して云(い)はく「今経(こんきょう)は譬喩多しと雖(いえど)も大喩(だいゆ)は是(これ)七喩なり。此(こ)の七喩は即法体、法体は即譬喩なり。故に譬喩の外(ほか)に法体無く、法体の外に譬喩無し。但し法体とは法性の理体(りたい)なり、譬喩とは即(すなわ)ち妙法の事相(じそう)の体なり。事相即理体なり、理体即事相なり。故に法譬一体(ほっぴいったい)と云(い)ふなり。是(これ)を以(もっ)て論文(ろんもん)の山家(さんげ)の釈に、皆(みな)蓮華を釈するには法譬並び挙(あ)ぐ」等云云。釈の意分明なり、故に重ねて云(い)はず。
(平成新編0699・御書全集0516・正宗聖典ーーーー・昭和新定[2]1022・昭和定本[1]0764)
[文永10(1273)年(佐後)]
[真跡、古写本・無]
[秘・国主信心あらんの後始めて之を申すべき秘蔵の法門(『当体義抄送状』)]
[※sasameyuki※]