天は必ず戒を持(たも)ち善を修(しゅう)する者を守る。人間界に戒を持(たも)たず善を修する者な(無)ければ、人間界の人(ひと)死して多く修羅道(しゅらどう)に生(しょう)ず。修羅多勢なれば、をご(驕)りをなして必ず天ををか(侵)す。人間界に戒を持ち善を修するの者(もの)多ければ、人死して必ず天に生ず。天(てん)多ければ修羅をそ(恐)れをなして天ををか(侵)さず。故に戒を持ち善を修する者をば天(てん)必ず之(これ)を守る。何(いか)に況(いわ)んや二乗は六凡より戒徳も勝れ智慧(ちえ)賢(かしこ)き人々なり。いかでか我が成仏を遂(と)げたらん法華経を行ぜん人をば捨(す)つべきや。
(平成新編0623・御書全集1345・正宗聖典----・昭和新定[1]0895・昭和定本[1]0669)
[文永09(1272)年(佐後)]
[真跡・身延曾存]
[※sasameyuki※]