『持妙法華問答抄(持法華問答抄)』(佐前) | 細雪の物置小屋

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[参考]『日蓮大聖人の「御書」をよむ 上 法門編』著者・小林正博
発行所・株式会社第三文明社
『日蓮大聖人の「御書」をよむ 下 御消息編』著者・河合 一
発行所・株式会社第三文明社

「以何令衆生(いがりょうしゅじょう)得入無上道(とくにゅうむじょうどう)」の御心(みこころ)のそこ、順縁逆縁の御ことのは、已(すで)に本懐なれば暫(しばら)くも持(たも)つ者も又(また)本意にかな(叶)いぬ。又(また)本意に叶(かな)はゞ仏の恩を報(ほう)ずるなり。悲母(ひも)深重の経文心(こころ)安ければ、唯我一人(ゆいがいちにん)の御苦しみもかつがつ(僅々)やすみ給(たま)ふらん。釈迦一仏の悦(よろこ)び給ふのみならず、諸仏出世の本懐なれば、十方三世の諸仏も悦び給ふべし。「我(われ)即(すなわ)ち歓喜(かんぎ)す、諸仏も亦(また)然(しか)なり」と説かれたれば、仏(ほとけ)悦び給ふのみならず、神も即ち随喜(ずいき)し給ふなるべし。伝教大師是(これ)を講(こう)じ給ひしかば、八幡大菩薩は紫の袈裟(けさ)を布施(ふせ)し、空也上人(くうやしょうにん)是(これ)を読み給ひしかば、松尾の大明神(だいみょうじん)は寒風をふせ(防)がせ給ふ。
(平成新編0299・御書全集0467・正宗聖典----・昭和新定[1]0466・昭和定本[1]0284)
[弘長03(1263)年(佐前)]
[真跡、古写本・無]
[※sasameyuki※]