第六 即滅化城(そくめつけじょう)の事
御義口伝に云(い)はく、我等が滅する当体は化城なり。此(こ)の滅を滅と見れば化城なり。不滅の滅と知見(ちけん)するを宝処とは云(い)ふなり。是(これ)を寿量品にしては而実不滅度(にじつふめつど)とは説くなり。滅と云ふ見(けん)を滅するを滅と云ふなり。三権即一実の法門之(これ)を思ふべし。或(あるい)は即滅化城とは謗法の寺塔(じとう)を滅する事なり。今(いま)日蓮等の類(たぐい)南無妙法蓮華経と唱へ奉(たてまつ)る者は化城即宝処なり。我等が居住の山谷曠野(せんごくこうや)皆々常寂光(みなかいじょうじゃっこう)の宝処なり云云。
(平成新編1746~1747・御書全集0734・正宗聖典0430~0431・昭和新定[3]2777~2778・昭和定本[3]2638)
[弘安01(1278)年01月01日(佐後)]
[古写本・上 富士大石寺、下 京都要法寺]
[※sasameyuki※]