十悪五逆を造(つく)れる者なれども、法華経に背(そむ)く事な(無)ければ、往生(おうじょう)成仏は疑(うたが)ひなき事に侍(はべ)り。一切経をたも(持)ち、諸仏菩薩を信じたる持戒(じかい)の人なれども、法華経を用(もち)ひる事無ければ、悪道(あくどう)に堕(お)つる事(こと)疑ひなしと見えたり。予(よ)が愚見(ぐけん)をも(以)て近来(このごろ)の世間を見るに、多くは在家・出家、誹謗(ひぼう)の者のみあり。
(平成新編0303・御書全集1201・正宗聖典ーーーー・昭和新定[1]0473・昭和定本[1]0290)
[文永01(1264)年04月17日(佐前)]
[真跡、古写本・無]
[※sasameyuki※]