而(しか)るに仏の在世(ざいせ)の時は濁世(じょくせ)なりといへども、五濁(ごじょく)の始めたりし上、仏の御力(おんちから)をも恐れ、人の貪(とん)・瞋(じん)・癡(ち)・邪見(じゃけん)も強盛(ごうじょう)ならざりし時だにも、竹杖外道(ちくじょうげどう)は神通第一の目連尊者(もくれんそんじゃ)を殺(ころ)し、阿闍世王(あじゃせおう)は悪象を放(はな)ちて三界(さんがい)の独尊ををど(威)し奉(たてまつ)り、提婆達多(だいばだった)は証果の阿羅漢(あらかん)蓮華比丘尼(れんげびくに)を害(がい)し、瞿伽利尊者(くがりそんじゃ)は智慧第一の舎利弗に悪名を立てき。
(平成新編0265・御書全集0936・正宗聖典----・昭和新定[1]0416・昭和定本[1]0235)
[弘長02(1262)年01月16日(佐前)]
[真跡、古写本・無]
[※sasameyuki※]