問(と)うて曰(いわ)く、玄義(げんぎ)に一念三千の名目(みょうもく)を明(あ)かすや。答(こた)へて曰く、妙楽(みょうらく)云(い)はく「明かさず」と。問うて曰く、文句(もんぐ)に一念三千の名目を明かすや。答へて曰く、妙楽云はく「明かさず」と。問うて曰く、其(そ)の妙楽の釈(しゃく)如何(いかん)。答へて曰く「並びに未(いま)だ一念三千と云(い)はず」等云云。問うて曰く、止観(しかん)の一二三四等に一念三千の名目を明かすや。答へて曰く、之(これ)無し。問うて曰く、其の証(しょう)如何。答へて曰く、妙楽云はく「故(ゆえ)に止観の正しく観法(かんぽう)を明かすに至(いた)って並びに三千を以(もっ)て指南(しなん)と為(な)す」等云云。
(平成新編0644・御書全集0238・正宗聖典0142・昭和新定[2]0957・昭和定本[1]0702)
[文永10(1273)年04月25日(佐後)]
[真跡・中山法華経寺(100%現存)]
[※sasameyuki※]