『大白牛車書(牛角抄)』(佐後) | 細雪の物置小屋

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[参考]『日蓮大聖人の「御書」をよむ 上 法門編』著者・小林正博
発行所・株式会社第三文明社
『日蓮大聖人の「御書」をよむ 下 御消息編』著者・河合 一
発行所・株式会社第三文明社

 抑(そもそも)此(こ)の車と申すは本迹二門の輪を妙法蓮華経の牛にかけ、三界(さんがい)の火宅(かたく)を生死(しょうじ)生死とぐるりぐるりとまは(廻)り候(そうろう)ところの車なり。ただ信心のくさび(轄)に志(こころざし)のあぶら(膏)をさゝせ給(たま)ひて、霊山(りょうぜん)浄土へまいり給ふべし。又(また)心王(しんのう)は牛の如(ごと)し、生死は両の輪の如し。伝教大師云(い)はく「生死の二法は一心の妙用、有無の二道は本覚(ほんがく)の真徳(しんとく)」云云。天台云はく「十如(じゅうにょ)は只是(ただこれ)乃至(ないし)今境は是体」云云。此の文釈能(よ)く能く案じ給ふべし。南無妙法蓮華経、南無妙法蓮華経。
(平成新編1189・御書全集1543・正宗聖典----・昭和新定[2]1749・昭和定本[2]1412)
[建治03(1277)年12月17日(佐後)]
[真跡、古写本・無]
[※sasameyuki※]