今(いま)日蓮一代聖教(いちだいしょうぎょう)の明鏡をもっ(以)て日本国を浮(う)かべ見(み)候(そうろう)に、此(こ)の鏡に浮かんで候人々は国敵仏敵たる事疑(うたが)ひなし。一代聖教の中に法華経は明鏡の中の神鏡なり。銅鏡(どうきょう)等は人の形をばう(浮)かぶれども、いま(未)だ心をばうかべず。法華経は人の形を浮かぶるのみならず心をもう(浮)かべ給(たま)へり。心を浮かぶるのみならず先業(せんごう)をも未来をも鑑(かんが)み給ふ事くも(曇)りなし。
(平成新編1301~1302・御書全集1521・正宗聖典ーーーー・昭和新定[2]1380・昭和定本[1]0886)
[弘安01(1278)年"建治01(1275)年""文永12(1275)年02月"(佐後)]
[真跡・京都妙顕寺(70%以上100%未満現存)]
[※sasameyuki※]