『兵衛志殿御返事(諫暁書)』(佐後)[真跡(断片)] | 細雪の物置小屋

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[参考]『日蓮大聖人の「御書」をよむ 上 法門編』著者・小林正博
発行所・株式会社第三文明社
『日蓮大聖人の「御書」をよむ 下 御消息編』著者・河合 一
発行所・株式会社第三文明社

経に云(い)はく「億々万劫より不可議に至(いた)って、時に乃(いま)し是(こ)の法華経を聞くことを得(う)。億々万劫より不可議に至って、諸仏世尊時に是の経を説きたま(給)ふ。是の故(ゆえ)に行者(ぎょうじゃ)仏の滅後に於(おい)て是(か)くの如(ごと)き経を聞いて疑惑を生(しょう)ずること勿(なか)れ」等云云。此(こ)の経文(きょうもん)は法華経二十八品の中にこと(殊)にめづら(珍)し。序品(じょほん)より法師品(ほっしほん)にいた(至)るまでは等覚(とうがく)已下(いか)人天・四衆・八部(はちぶ)そのかず(数)ありしかども、仏は但(ただ)釈迦如来一仏なり。重くてかろ(軽)きへんもあり。宝塔品(ほうとうほん)より嘱累品(ぞくるいほん)にいたるまでの十二品は殊(こと)に重きが中の重きなり。其(そ)の故は釈迦仏の御前(おんまえ)に多宝(たほう)の宝塔涌現(ゆげん)せり。月の前に日の出(い)でたるがごと(如)し。又十方(じっぽう)の諸仏は樹下(じゅか)に御は(座)します。十方世界の草木(そうもく)の上に火をとも(灯)せるがごとし。此の御前にてせん(選)せられたる文(もん)なり。
(平成新編1184・御書全集1092・正宗聖典----・昭和新定[2]1742・昭和定本[2]1404)
[建治03(1277)年11月20日"建治01(1275)年11月20日"(佐後)]
[真跡・京都妙覺寺外一ヶ所(70%以上100%未満現存)]
[※sasameyuki※]