妙荘厳王品(みょうしょうごんのうほん)と申(もう)すは、殊(こと)に女人(にょにん)の御(おん)ために用(もち)ふる事なり。妻が夫をすゝめたる品(ほん)なり。末代(まつだい)に及(およ)びても、女房の男をすゝめんは、名こそかわりたりとも功徳は但(ただ)浄徳夫人(じょうとくふじん)のごと(如)し。いはうや此(こ)は女房も男も共(とも)に御信用(ごしんよう)あり、鳥の二つの羽そな(具)はり、車の二つの輪(わ)かゝれり。何事(なにごと)か成(じょう)ぜざるべき。天あり地あり、日あり月あり、日て(照)り雨ふ(降)る、功徳の草木(そうもく)花さ(咲)き菓(み)なるべし。
(平成新編1233~1234・御書全集1249・正宗聖典----・昭和新定[2]1837・昭和定本[2]1514)
[弘安01(1278)年06月25日(佐後)]
[真跡・千葉本壽寺外五ヶ所(10%未満現存)]
[※sasameyuki※]