『善無畏抄』(佐後?)[真跡(断片)] | 細雪の物置小屋

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[参考]『日蓮大聖人の「御書」をよむ 上 法門編』著者・小林正博
発行所・株式会社第三文明社
『日蓮大聖人の「御書」をよむ 下 御消息編』著者・河合 一
発行所・株式会社第三文明社

 今の世(よ)に浄土宗・禅宗なんど申す宗々は、天台宗にを(落)とされし真言・華厳等に及(およ)ぶべからず。依経(えきょう)既に楞伽経(りょうがきょう)・観経(かんぎょう)等なり。此等(これら)の経々は仏の出世の本意にも非(あら)ず、一時一会(いちじいちえ)の小経なり。一代聖教(いちだいしょうぎょう)を判(はん)ずるに及ばず。而(しか)も彼(か)の経々を依経として一代の聖教を聖道(しょうどう)浄土・難行(なんぎょう)易行(いぎょう)・雑行(ぞうぎょう)正行(しょうぎょう)に分(わ)かちて、教外別伝(きょうげべつでん)なむどのゝし(罵)る。譬(たと)へば民が王をしえた(虐)げ、小河(しょうが)の大海を納(おさ)むるが如(ごと)し。かゝる謗法の人師共(にんしども)を信じて後生(ごしょう)に願(ねが)ふ人々は無間地獄脱(のが)るべきや。然(しか)れば当世(とうせい)の愚者は仏には釈迦牟尼仏(しゃかむにぶつ)を本尊と定めぬれば自然(じねん)に不孝の罪脱れ、法華経を信じぬれば不慮(ふりょ)に謗法の科(とが)を脱れたり。
(平成新編0508・御書全集1235・正宗聖典ーーーー・昭和新定[2]1392~1393・昭和定本[1]0412)
[文永08(1271)年"文永03(1266)年""文永02(1265)年""建治01(1275)年"(佐後?)]
[真跡・鎌倉本覚寺外六ヶ所(10%以上40%未満現存)]
[※sasameyuki※]