『清澄寺大衆中(虚空蔵菩薩書)』(佐後)[曾存] | 細雪の物置小屋

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[参考]『日蓮大聖人の「御書」をよむ 上 法門編』著者・小林正博
発行所・株式会社第三文明社
『日蓮大聖人の「御書」をよむ 下 御消息編』著者・河合 一
発行所・株式会社第三文明社

 日蓮はいま(未)だつくし(筑紫)を見ず、えぞ(西戎)をし(知)らず。一切経をも(以)て勘(かんが)へて候へばすでに値(あ)ひぬ。もししからば、各々不知恩の人なれば無間地獄(むけんじごく)に堕(お)ち給ふべしと申し候はたが(違)ひ候べきか。今はよし、後をごらん(御覧)ぜよ。日本国は当時のゆき(壹岐)対馬(つしま)のやうになり候はんずるなり。其の後、安房国(あわのくに)にむこ(蒙古)が寄せて責め候はん時、日蓮房の申せし事の合(あ)ふたりと申すは、偏執(へんしゅう)の法師等(ほっしら)が口すくめて無間地獄に堕ちん事不便(ふびん)なり不便なり。

 このふみ(文)は、さど(佐渡)殿とすけあざり(助阿闍梨)御房と虚空蔵(こくうぞう)の御前にして大衆ごとによ(読)みき(聞)かせ給へ。
(平成新編0948・御書全集0895・正宗聖典----・昭和新定[2]1426~1427・昭和定本[2]1136)
[建治02(1276)年01月11日(佐後)]
[真跡・身延曾存]
[※sasameyuki※]