わどの(和殿)兄をす(捨)てゝあに(兄)があと(跡)をゆづ(譲)られたりとも、千万年のさか(栄)へかた(難)かるべし。し(知)らず、又わづかの程にや。いかんがこ(此)のよ(世)ならんずらん。よくよくをも(思)ひ切って、一向(いっこう)に後世をたのまるべし。かう申すとも、いたづら(徒)のふみ(文)なるべしとをも(思)へば、かくもものう(物憂)けれども、のち(後)のをも(思)ひで(出)にしる(記)し申すなり。恐々謹言。
(平成新編1185・御書全集1093・正宗聖典----・昭和新定[2]1744・昭和定本[2]1406)
[建治03(1277)年11月20日"建治01(1275)年11月20日"(佐後)]
[真跡・京都妙覺寺外一ヶ所(70%以上100%未満現存)]
[※sasameyuki※]