『秋元御書(筒御器抄)』(佐後) | 細雪の物置小屋

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[参考]『日蓮大聖人の「御書」をよむ 上 法門編』著者・小林正博
発行所・株式会社第三文明社
『日蓮大聖人の「御書」をよむ 下 御消息編』著者・河合 一
発行所・株式会社第三文明社

 謗家(ぼうけ)と申すは都(すべ)て一期(いちご)の間、法華経を謗(ぼう)ぜず、昼夜十二時に行ずれども、謗家に生まれぬれば必ず無間地獄に堕(お)つ。例せば勝意比丘(しょういびく)・苦岸比丘(くがんびく)の家に生まれて、或は弟子と成り、或は檀那(だんな)と成りし者共が心ならず無間地獄に堕ちたる是(これ)なり。譬(たと)へば義盛(よしもり)が方の者、軍(いくさ)をせし者はさて置きぬ、腹の内に有りし子も産むを待たれず、母の腹を裂かれしが如し。今日蓮が申す弘法・慈覚・智証の三大師の法華経を正(まさ)しく無明(むみょう)の辺域、虚妄(こもう)の法と書かれて候は、若し法華経の文実ならば、叡山(えいざん)・東寺(とうじ)・園城寺(おんじょうじ)・七大寺・日本一万一千三十七所の寺々の僧は如何が候はんずらん。先例の如くならば無間大城疑ひ無し。是(これ)は謗家なり。
(平成新編1450・御書全集1074~1075・正宗聖典----・昭和新定[3]2080~2081・昭和定本[2]1734~1735)
[弘安03(1280)年01月27日(佐後)]
[真跡、古写本・無]
[※sasameyuki※]