『呵責謗法滅罪抄』(佐後) | 細雪の物置小屋

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[参考]『日蓮大聖人の「御書」をよむ 上 法門編』著者・小林正博
発行所・株式会社第三文明社
『日蓮大聖人の「御書」をよむ 下 御消息編』著者・河合 一
発行所・株式会社第三文明社

 五逆罪と申すは一逆を造る、猶(なお)一劫無間の果を感ず。一劫と申すは人寿八万歳より百年に一を減じ、是(か)くの如く乃至十歳に成りぬ。又十歳より百年に一を加(くわ)ふれば、次第に増して八万歳になるを一劫と申す。親を殺す者此程(これほど)の無間地獄に堕ちて、隙(ひま)もなく大苦を受くるなり。法華経誹謗の者は心には思はざれども、色にも嫉(ねた)み、戯(たわむ)れにも■(=紫-糸+言)(そし)る程ならば、経にて無けれども、法華経に名を寄せたる人を軽(かろ)しめぬれば、上の一劫を重ねて無数劫(むしゅこう)、無間地獄に堕ち候と見えて候。不軽菩薩(ふきょうぼさつ)を罵(の)り打ちし人は始めこそさありしかども、後には信伏随従して不軽菩薩を仰(あお)ぎ尊ぶ事、諸天の帝釈(たいしゃく)を敬ひ、我等が日月を畏(おそ)るゝが如くせしかども、始め■(=紫-糸+言)(そし)りし大重罪消えかねて、千劫大阿鼻地獄(だいあびじごく)に入(い)って、二百億劫三宝に捨てられ奉りたりき。
(平成新編0711・御書全集1125~1126・正宗聖典----・昭和新定[2]1038・昭和定本[1]0780)
[文永10(1273)年(佐後)]
[真跡、古写本・無]
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