『呵責謗法滅罪抄』(佐後) | 細雪の物置小屋

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[参考]『日蓮大聖人の「御書」をよむ 上 法門編』著者・小林正博
発行所・株式会社第三文明社
『日蓮大聖人の「御書」をよむ 下 御消息編』著者・河合 一
発行所・株式会社第三文明社

 御文(ふみ)委(くわ)しく承り候。法華経の御ゆへ(故)に已前(いぜん)に伊豆国に流され候ひしも、かう申せば謙(へ)らぬ口と人はおぼすべけれども、心ばかりは悦(よろこ)び入(い)って候ひき。無始より已来(このかた)、法華経の御ゆへに実(まこと)にても虚事(そらごと)にても科(とが)に当たるならば、争(いか)でかかゝるつたなき凡夫とは生まれ候べき。一端はわびしき様なれども、法華経の御為なればうれしと思ひ候ひしに、少し先生(せんじょう)の罪は消えぬらんと思ひしかども、無始より已来の十悪・四重・六重・八重・十重・五無間・誹謗正法・一闡提(いっせんだい)の種々の重罪、大山より高く、大海より深くこそ候らめ。
(平成新編0711・御書全集1125・正宗聖典----・昭和新定[2]1037~1038・昭和定本[1]0779~0780)
[文永10(1273)年(佐後)]
[真跡、古写本・無]
[※sasameyuki※]