十字(むしもち)五十まい、くしがき(串柿)一れん(連)、あめ(飴)をけ(桶)一つ送り給(た)び了(おわ)んぬ。
御心ざしさきざきか(書)きつくして、ふで(筆)もつ(禿)び、ゆび(指)もたゝぬ。三千大千世界に七日ふる雨のかず(数)はかず(数)へつく(尽)してん、十方世界の大地のちり(塵)は知る人もありなん。法華経の一字供養の功徳は知りがたしとこそ、仏はと(説)かせ給ひて候へ。此をも(以)て御心へ(得)あるべし。恐々謹言。
(平成新編1436・御書全集1483・正宗聖典----・昭和新定[3]2062・昭和定本[2]1720)
[弘安02(1279)年12月27日(佐後)]
[古写本・日興筆 富士大石寺]
[※sasameyuki※]