『米穀御書(高橋殿御返事)』(佐後) | 細雪の物置小屋

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[参考]『日蓮大聖人の「御書」をよむ 上 法門編』著者・小林正博
発行所・株式会社第三文明社
『日蓮大聖人の「御書」をよむ 下 御消息編』著者・河合 一
発行所・株式会社第三文明社

米穀(べいこく)も又々かくの如し、同じ米穀なれども謗法の者をやしな(養)うは仏種をた(断)つ命をついで弥々(いよいよ)強盛(ごうじょう)の敵人となる。又命をたすけて終(つい)に法華経を引き入るべき故か。又法華の行者をやしな(養)うは、慈悲の中の大慈悲の米穀なるべし。一切衆生を利益するなればなり。故に仏舎利変じて米と成るとは是なるべし。かゝる今時分人をこれまでつか(遣)はし給ふ事うれしさ申すばかりなし。釈迦仏・地涌の菩薩、御身(おんみ)に入りかはらせ給ふか。
 其の国の仏法は貴辺にまかせたてまつり候ぞ。仏種は縁に従って起こる、是の故に一乗を説くなるべし。又治部房(じぶぼう)・下野房(しもつけぼう)等来たり候はゞいそ(急)ぎいそ(急)ぎつか(遣)はすべく候。松野殿にも見参(げんざん)候はゞくはしくかたらせ給へ。
(平成新編1242・御書全集1467・正宗聖典----・昭和新定[2]0985・昭和定本[1]0728[諸法實相鈔の欄外])
[弘安01(1278)年06月"文永10(1273)05月17日"(佐後)]
[真跡、古写本・無]
[※sasameyuki※]