今日蓮は去ぬる建長五年癸丑四月廿八日より、今年弘安三年太歳庚辰十二月にいたるまで二十八年が間又他事なし。只妙法蓮華経の七字五字を日本国の一切衆生の口に入れんとはげむ計りなり。此即ち母の赤子の口に乳を入れんとはげむ慈悲なり。此又時の当たらざるにあらず、已に仏記の五五百歳に当たれり。天台・伝教の御時は時いまだ来たらざりしかども、一分の機ある故に少分流布せり。何(いか)に況んや今は已に時いたりぬ。設(たと)ひ機なくして水火をなすともいかでか弘通せざらむ。
(平成新編1539・御書全集0585・正宗聖典1004・昭和新定[3]2209・昭和定本[2]1844)
[弘安03(1280)年12月(佐後)]
[真跡・富士大石寺(70%以上100%未満現存) 身延曾存]
[秘・八幡大菩薩と梵天・帝釈の関係等]
[※sasameyuki※]