『種々御振舞御書』(佐後)[曾存] | 細雪の物置小屋

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[参考]『日蓮大聖人の「御書」をよむ 上 法門編』著者・小林正博
発行所・株式会社第三文明社
『日蓮大聖人の「御書」をよむ 下 御消息編』著者・河合 一
発行所・株式会社第三文明社

 さて皆帰りしかば、去年の十一月より勘へたる開目抄と申す文二巻造りたり。頸切らるゝならば日蓮が不思議とゞ(留)めんと思ひて勘へたり。此の文の心は日蓮によりて日本国の有無はあるべし。譬へば宅(いえ)に柱なければたもたず。人に魂なければ死人なり。日蓮は日本の人の魂なり。平左衛門既に日本の柱をたをしぬ。只今世(よ)乱れて、それともなくゆめ(夢)の如くに妄語出来して、此の御一門どしう(同士討)ちして、後には他国よりせめらるべし。例せば立正安国論に委(くわ)しきが如し。かやうに書き付けて中務三郎左衛門尉が使ひにとらせぬ。
(平成新編1065・御書全集0919・正宗聖典1003・昭和新定[2]1587~1588・昭和定本[2]0975~0976)
[建治02(1276)年"建治01(1275)年"(佐後)]
[真跡・身延曾存]
[※sasameyuki※]