一 日蓮が弟子臆病にては叶ふべからざる事
仰せに云はく、此の意は問答対論の時は爾前迹門の釈尊をも用ふべからざるなり。此は臆病にては釈尊を用ひまじきかなんど思ふべき故なり。釈尊をさへ用ふべからず、何(いか)に況(いわ)んや其れ以下の等覚の菩薩をや。況(ま)して謗法の人々にをい(於)てをや。所謂南無妙法蓮華経の大音声(おんじょう)を出だして諸経諸宗を対治すべし。「巧於難問答(ぎょうおなんもんどう)、其心無所畏(ごしんむしょい)」とは是なり云云。
(平成新編1855・御書全集0840・正宗聖典----・昭和新定[3]2920・昭和定本[3]2587~2588)
[弘安01(1278)年03月19日~弘安03(1280)年05月28日(佐後)]
[古写本・京都要法寺、戸田妙顕寺]
[※sasameyuki※]