天竺国をば月氏国と申す、仏の出現し給ふべき名なり。扶桑国(ふそうこく)をば日本国と申す、あに聖人出で給はざらむ。月は西より東に向かへり、月氏の仏法、東へ流るべき相なり。日は東より出づ、日本の仏法、月氏へかへるべき瑞相(ずいそう)なり。月は光あきらかならず。在世は但八年なり。日は光明月に勝(まさ)れり、五五百歳の長き闇を照すべき瑞相なり。仏は法華経謗法の者を治し給はず、在世には無きゆへに。末法には一乗の強敵(ごうてき)充満すべし、不軽菩薩の利益此なり。各々我が弟子等はげませ給へ、はげませ給へ。
(平成新編1543・御書全集0588~0589・正宗聖典1029・昭和新定[3]2215~2216・昭和定本[2]1850)
[弘安03(1280)年12月(佐後)]
[真跡・富士大石寺(70%以上100%未満現存) 身延曾存]
[秘・八幡大菩薩と梵天・帝釈の関係等]
[※sasameyuki※]