然れば雪山童子の古(いにしえ)を思へば、半偈の為に猶(なお)命を捨て給ふ。何に況んや此の経の一品・一巻を聴聞せん恩徳をや。何を以てか此を報ぜん。尤(もっと)も後世を願はんには、彼の雪山童子の如くこそあらまほしくは候へ。誠に我が身貧(ひん)にして布施すべき宝なくば我が身命を捨て、仏法を得べき便りあらば身命を捨てゝ仏法を学すべし。
(平成新編1050~1051・御書全集1386・正宗聖典----・昭和新定[2]1565・昭和定本[2]1272)
[建治02(1276)年12月09日(佐後)]
[真跡、古写本・無]
[※sasameyuki※]