次に僧の恩をいはゞ、仏宝・法宝は必ず僧によて住す。譬へば薪なければ火無く、大地無ければ草木生ずべからず。仏法有りといへども僧有りて習ひ伝へずんば、正法・像法二千年過ぎて末法へも伝はるべからず。故に大集経に云はく「五箇の五百歳の後に、無智無戒なる沙門を失ありと云て是を悩ますは、此の人仏法の大灯明を滅せんと思へ」と説かれたり。然れば僧の恩を報じ難し。
(平成新編0268・御書全集0938・正宗聖典----・昭和新定[1]0420・昭和定本[1]0239)
[弘長02(1262)年01月16日(佐前)]
[真跡、古写本・無]
[※sasameyuki※]