モロッコのラグと雑貨のお店「Meziyan Morocco」はこちらへ。
冴えない高校生だった私が紆余曲折を経て、悩み迷い、時にミラクルを起こし、
最終的にメズモロにたどり着く壮大な(大げさ・笑)ストーリー。
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過酷だった編集スタジオの業務で少々疲れていた私は
「少しのんびり働きたいな」と思っていた。
「かわいいカフェとかでバイトでもしたいなぁ〜。」
30代も後半になっていたが、
はたしてこんな私を可愛いカフェでバイトで
雇ってくれるのだろうか?と疑問を持ちつつ、
その頃始めたインド舞踊の習い事に行く途中で可愛いカフェを見つけた。
ナチュラルな雰囲気の、白にペイントされた木の壁。
ウッドデッキ風の軒先きにはチワワが寝ていた。
そこは東銀座の歌舞伎座の裏あたり、
ビジネス街といった雰囲気の街に似つかわしくない空気感のお店だった。
「可愛い〜」ふと店名をみると「ん?musashi?」。
女子が好きそうな店構えのわりに男前な店名のギャップが気になり、
そのカフェに入ってみた。
気取った雰囲気でもなく、無骨な雰囲気でもなく、
気さくで親しみやすい店員さん。
「居心地いいな」と思った。
「そうだ、バイト募集とかしてないのかな?」と、
キョロキョロと張り紙とか探したけど特に無く、
お会計の時にダメもとで「あの〜バイトとか募集してませんか?」と聞いてみたら、
「ちょうど来月辞めちゃう子がいるんで募集しようとしていたんです!」とのこと。
それから面接→採用ととんとん拍子にそこでのバイトが決まった。
何を隠そうそのカフェが今メズモロ洗足池店舗をお借りしているcafe634である。
(2018年に東銀座から洗足池に移転した。)
カフェのバイトは楽しく、
その頃から「自分で何かお店を持ってみたいなぁ」と思い始めた。
その後、後輩のバイトちゃんもできた。
みんな独立して自分のお店を持っていった。
「すごいなぁ〜」と尊敬する反面、
「自分はこれからどうするんだ?」という思いが強くなっていった。
いつまでもこうやってバイトだけしているのか?!
何もかも中途半端だった。
カフェもやりたいとは言いながらも、
そこまで情熱も力量もない自分に気づいていた。
カフェにいた人たちは夢を本当に実現してしまう人ばかり。
「私は口ばかりだな・・」先が見えないままバイトを続けいていた。
その頃東日本大震災が起こり、
古いビルだったカフェの建物にヒビが入ったりして、
建て替える事になった。
私のやる気のなさを見越したかのように
建て替えを機にバイト契約終了を告げられた。
再び路頭に迷う・・・。
その後の仕事探しでどこに向かっていいのか完全に迷走状態だった私は、
ウェディングドレスのショップのバイトの面接を受けた。
(この期に及んでドレス業界に向かおうとしていた)
そこで年配の面接官の女性に喝を入れられることに。。。
バイトとは言えインターンでちょっとかじっただけでは通用しなかった。
現実を突きつけられたと同時に自分の甘い根性、
ドレス業界をナメた態度に恥ずかしくなった。
面接は1時間にも及んだ。
これまでの自分の生き方に一貫性がない事を指摘された。
「なんでバイトの面接でここまで言われなきゃならんのだ!」とその時は思ったけど、
たかだかバイトの面接で来た人間を相手にここまで時間をかけるのは、
ある意味愛があったのかもしれない。
その人の言う事はごもっともであったし、
今となってはこれも何かの巡り合わせだったんではないかと思う。
こんな印象に残るバイトの面接(しかも不採用の)もないだろう。
神様が「ばしっと言わなきゃこいつはわからん!」と、
その場所に私を導いた気がしてならない。
(でもこの面接の直後はしばらくお店のあった
駅には近寄れないくらいのダメージを負ったのは秘密だ。)
「あなたは長いこと映像業界でやってきたからそっちの方向で
探したらどうですか?」と、面接官に言われ、
「もうこの年だし映像業界では雇ってくれない」という固定観念が崩れた。
経験は一応あるし、どこかでは必要としてくれるかもしれない。
そして前にお世話になった派遣会社に連絡したら
すんなり映像関係での派遣先が決まった。
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