お子さんがいると、付き纏う「ゲーム問題」。

 最近のゲームはオンライン対戦ができるというところや、課金要素があるなどで、トラブルも頻発しがち。


 そんなゲームのことについて、常々思っていることを書いてみようと思いました。


 最近、夫と私の大好きな「逆転裁判」で遊ぶことが多いからですけども。



 まず、ゲーム自体はメリットデメリットありますが、基本的には「条件付きでやるのは推奨する」と考えています。


 先にデメリットから挙げると、


 ①中毒になる。(やることやらずに深夜までやってしまう。生活リズムも狂うし、家事の手伝いなどもおろそかになる。宿題などの自分のための勉強をしなくなる。)

 ②視力が落ちる。または斜視になる可能性もある。

 ③プレイしているモノによっては、汚言症のような性格になる可能性がある。

 ④勝手に課金してとんでもない事態になることも。


 ①は追記した通り。


 ②はスマホゲーや携帯機(switchなど)に多いですが、視点が注視された状態になるので、斜視になる危険性があるそうです。また、ピカピカしている画面を長時間見続けていたら、視力の低下を招くのは分かりきったこと。


 ③は特に危険視していることで、オンラインゲームでは多種多様な人と関わる可能性があります。「子どもだから」という理由で配慮してくれるような人ばかりではなく、逆に「子どもだから」と、煽ってしまって馬鹿にする態度をとられ、子どもが怒りっぽくなったり、大人の言葉をマネしたり、子どもに使って欲しくない言葉を覚えさせてしまったり。


 フォートナイトやポケモンのようなもので対戦すると、「負けたら悔しい」や「勝って嬉しい」気持ちを社会的な態度で処理できる姿勢が整っていない子どもがプレイすると、相手を馬鹿にしたり、馬鹿にされたりでメンタルが不安定になることもある。と、考えています。


 実際、悪い例だなと感じるのは、YouTubeで「ガレンのツボツボチャンネル」といったようなチャンネルがあり、そこで小学生相手に大人があらゆる手で勝っては馬鹿にされて、それに対して子どもも大人に対して馬鹿にしたり、負け込んで「死ね」と暴言を吐いたり、といった様子が見られます。


 ゲーム上だけなら汚い言葉を使ってもいいじゃないか、という問題ではなく、ゲームで使っていたなら、他の場面でも出す可能性が出てくると思います。


 ④に関しては、お家でのリテラシー指導が行き渡っていないと、勝手にクレジットカードの登録状況を利用して課金行為をしてしまう。それで大金を払わなければならない。という事案も起きています。今時の子どもは、大人より、こういうものを使いこなしてしまうものです。場合によっては返金してもらえるパターンもありますが、成人の認証を気軽に通って課金してしまっていると、「自分は責任ある大人でちゃんと払いますよ」という契約をしたと見做されてしまい、返金を求めても「契約に則っているから、保護者の方が課金した可能性も否めない以上は返金できない」となるそうです。


 そもそも、「課金してもいいや」と思う心理状態が問題ですよね。お金の価値を分かっていない。分からせてあげなければならない。とも思います。



 そしてメリットとしては、


 ①コミュニケーション力向上

 ②語彙力や文章力向上

 ③論理的思考力向上

 ④学力向上


 が挙げられると考えています。


 ①はパーティーゲームがメインとなりますが、マリオ系のゲームだとお家の方ともお友達ともプレイしていて「勝ち負け」の感情をうまく処理できるようになると思います。もちろん、何の指導もなくゲームを与えるだけ与えて、ではなかなか醸成されないものだと感じます。しかし、プレイを通して「そういうときはこういうふうに考えたらいいよ。」「お友達にはこのときはこういう声をかけてあげようね。」といった家庭内での指導も通して、相手を思い遣ってあげることもできるようになると思います。ゲームで一緒に遊べるお家の方、というのはお子さんも嬉しい存在。「よく遊んでくれたんだよな。」と後々の思い出になります。信頼関係も構築できる。あとは単純にストレス発散になります。


 ②や③、④はまとめると、レイトン教授のような推理ゲームやアドベンチャーゲーム、RPGで、もちろん年齢制限を確認した方がよいとおもいますが、文章や情景を読んで解き進めて行くものだと、多種多様な知識や思考力、語彙や論理的思考力、推理、推察、さまざま能力を獲得できると思います。ゲームで得られる知識というので気になる分野ができるということも。将来の指針になる可能性もなきにしもあらず。私は「読書は漫画でもさまざまな脳の部分を活性化させて読むことができるし、文章力や語彙力も高まる」と思って推奨していますが、ゲームでも同じことを感じています。


 私が小学生の頃、学年(といってもかなり過疎地なのでクラス人数も少ないけど)で頭が良く、高校も地元では一番の進学校に行った幼なじみがいますが、その子は小学生のときに(年齢制限的に殺人事件を扱うものだからよくないんだけど)逆転裁判をふつうにプレイしていました。学力が高い人は、そういうゲームが得意です。逆を言えば、学力を高めるのに役立っていたのではないかと推察します。


 だから、ゲームも「単なる遊び」ではなくて、「人生に役立つ」と思っています。



 「友達がやっているからやりたい」という声に辟易した思いをお持ちの保護者の方もいらっしゃるかもしれませんが、ゲームする時の約束事をしっかり守れるようにして、与えるのはアリだと思います。逆に、求めているのに全く与えない方が、将来的に大人になって自由に使えるお金ができたとき、どっぷり浸かってしまう反動が出やすいようです。


 ポケモンだって、育成したり、バトルしたりするのに頭を使います。最近はストーリー性も、お友達とのやりとりで役立つものがあるなと感じています。ポケモンの現在の最新作では、追加コンテンツの碧の仮面・藍の円盤で「友達を僻んでしまう気持ち、独裁的に振る舞うと人が離れて行く、友情を慮る気持ち、間違いを正して立ち直ることの大切さ」が見られるストーリーがあって、おすすめです。


 約束事としては、ご家庭ごとに色々調べて(ネットリテラシーなど)紙に残しておくなど、きちんと口約束だけではなく、目に入るようにしておくことをおすすめします。口約束だけだと、なあなあになりがち。


 私がもし子どもいたら・・・ですが、約束事を決めるとしたら


 ・オンライン対戦は実際に知っているお友達とだけ

 ・課金(お金をつかう)はしない

 ・スマホゲームは大人になって自分でお金をかせげるようになってから

 ・イライラすることがあっても汚い言葉(死ね→倒すに変えるなど)や怒らない

 ・プレイしていい時間は◯時〜◯時の間

 ・ゲームのしすぎで宿題や課題をしなくなったり、だらしなくなるのはNG

 ・困ったら言いづらいことだとしてもすぐに相談する

 ・新しいゲームソフトやハードがほしいときは誕生日とクリスマスに希望する

 ・やってもいいと思うゲームを与えるときは保護者の気持ち次第で、いつもゲームの使い方が良いと認められたときなど

 ・どうしても欲しいゲームが出た時は、どうしてそれがほしいのか、どうプレイしていくつもりなのかを説明して判断する


 といった感じですかね。私自身ももっとネットリテラシーやゲームのリテラシーを学ばねば、と思うので抜けているところはあると思いますが。


 私は子どもの頃、読書の方に傾倒していましたが、ゲームもそこそこやっていました。ストーリー性のあるRPGやアドベンチャーゲームを主にプレイしていて、そこでの発見もあったなと今では思います。


 ゲームには悪い面も確かにありますが、良いところもあると思いますよ。というお話でした。