たまたまなのか、偶然なのか、
ここ最近司会を担当した新郎さんが、
披露宴結びの謝辞で涙する方が多いんです。
謝辞とは、披露宴を締めくくる挨拶。
その前に、
新婦さんが親御さんに向けて手紙を読んだり、
新郎さんのお父さんが両家代表としての
挨拶である謝辞を一足先に話したり。
これらの後に、新郎さんの謝辞となって
言葉を発するという流れになることが
多いんですよね。
涙を流したり、
声を詰まらせながら必死に言葉を
紡いでいた新郎さんに共通していたことが
あるんです。
それが・・・
新婦さんの手紙、新郎さんのお父様の謝辞、
これらが共に本当に心がこもっていて
涙腺がゆるむ瞬間に溢れていたということ。
特に新婦さんの手紙に関しては、
新郎さんは隣でマイクアシストをします。
文面に共に目を通しながら、
新婦さんの声を通して手紙の内容を
噛みしめるからこそ、
より一層心の琴線への触れ方が
誰よりも大きくなるんじゃないかと
思うんですよね。
思わずご自身の謝辞で涙が溢れて
声を詰まらせた新郎さんは、
言葉を振り絞って以下のように
謝辞を締めくくっていました。
『まさか私自身が泣くなんて・・・。
まったく想像していなかったので、
自分で一番驚いています。
これだけは言わせてください。
悩んだり迷ったりしたけれど、
今日こうして皆様の前で結婚式ができて
本当に幸せです。
ありがとうございました。』
飾り立てたり、気の利いた言葉では
ないかもしれません。
でも、このシンプルな言葉に、
新郎さんの想いが込められまくっていた
ように感じたんですよね。
私ね、これこそが結婚式の謝辞での
醍醐味じゃないかと思うんですよ。
結婚式の場に集っているのは、
新郎・新婦さんの幸せの門出を
お祝いしに来てくださった方達。
その皆さんが聞きたいのは、
この新郎さんが話したような
素直な気持ちなんじゃないかと・・・。
言葉からは気持ちが伝わり、
声からは感情が伝わる。
これは、私がリアルな感情が垣間見える
結婚式ならではの空間でのスピーチで、
常に感じていることなんです。
新婦さんは手紙を読む際に
意外と冷静で、
かえって涙を流しそうもない
新郎さんの方が意外と涙もろい?
こんなことを思わず感じて、
お手伝いしている身としては
むしろ心がほっこりしちゃいました。
本日も結びまでお読みいただいて
ありがとうございます。