ウェディング司会者として、
新郎・新婦さんの出会いについて
直に色々伺えるなんとも役得な立場で
仕事をさせてもらっています。
もちろん一組一組出会う方法も
それぞれ色々ではあるものの、
最近私がよく聞く話があるんです。
「もし○○していなかったら・・・」
という枕詞から始まるなれそめの話。
いくつかの印象的な、なれそめの話を
今日はご紹介していきますね。
新郎さんは大阪にある研究機関にお勤め、
新婦さんは士業の資格を生かして
東京の会社にお勤めという、おふたり。
それぞれ仕事でも管理職についていて、
大勢の部下もいて、
大変なことはあっても充実した毎日を
過ごされていました。
折しも同じタイミングで、
結婚相談所へ入会したおふたり。
コロナ禍を経て
【テレワーク】という
働き方が珍しくなくなった昨今。
これまでなら、
結婚に至ることを前提にして
お付き合いしていくお相手に対して、
住んでいるところや、働いている場所が
似通った人をまず選んでいたと思うんです。
幸いなことに、
新婦さんはむしろテレワークで仕事をするのに、
何の支障もなく日々を過ごしていました。
「どこでも仕事ができる」という安心感から、
お相手選びもかなり選択肢が広がり、
だからこそ抵抗なく住んでいる地域の異なる
新郎さんに出会えたそうです。
「もしテレワークが普及していなかったら、
私たちは間違いなく出会えていなかったので、
コロナのおかげって言えるかもしれません」
新婦さんがこんな風に話をしてくれたのが、
と~っても印象的でした。
今では、新婦さんが大阪に引っ越しをして、
新郎さんとの新生活をスタートされています。
「時々出社しなくちゃいけないんですが、
東京に行くことは私にとって、
いい息抜きというか気分転換なんです」
と、とても軽やかに話してくれました。
中学生からの同級生だったという、
新郎・新婦さん。
共に《医師》を目指していたこともあり、
同じ目標に向かって勉強をしていくうちに
距離が縮まり、
高校3年生の冬から付き合い始めました。
お互いに念願かなって希望の大学の
医学部に合格!
北海道・福岡とそれぞれ別の大学へ進学。
大学時代はずっと遠距離恋愛。
そして大学卒業後の初期臨床研修を終えて、
東京と愛媛と、またもや離れたところで
医師としてのキャリアをスタートされました。
学生時代からの付き合いが始まって、
そのほとんどの時間が遠距離だったわけです。
そして結婚をされた今現在も、
遠距離婚のおふたり。
これまでの軌跡を伺っていて、
思わずふっと私の頭の中に浮かんだこと。
「お付き合いの中で大変な時期はなかったのか」
ということ。
さり気なくそのことを聞いてみたら、
新郎さんがこう答えてくれました。
「普通に考えても、
ずっと遠距離で付き合いが続くなんて、
僕たち自身が一番驚いています。
きっと同じ職業に就いていなかったら、
結婚まで至っていなかったかもしれません。
携わっている診療科目も違うし、
勤務している病院も違うので、
全部分かり合えるわけではないですが、
医師としての考え方の根幹が彼女とは
一致しているので、一番話していてラクなんですよ。
それに、今は会えない時でも
顔を見て話せる便利なツールもあるし。
いい意味で、 ほどほどな距離感で
お互いを優しい気持ちで受け入れられて、
遠距離での結婚生活も割と楽しいですよ!」
「達観しているわぁ~」と、
話を伺いながら妙に感心しちゃいました。
いかがでしたでしょうか?
今日ご紹介した二組の新郎・新婦さんは、
いずれも見方をちょっと考えたら、
不便や不都合に感じそうなことを
捉え方や考え方を柔軟にされたことで、
幸せな結婚生活を送られています。
人と人との出会いはご縁とタイミング。
「もし○○していなかったら・・・」
というものの見方で考えると、
出会って付き合いを育んで結婚に至る
というそのプロセスは、
やっぱりすごいことなんだ~と、
あらためて痛感しちゃいました。
人の数だけ、カップルの数だけ、
ドラマがある出会いやなれそめ。
毎回感動しながら話を伺っている私です。
本日も結びまでお読みいただき
ありがとうございます。