「バージンロードは
誰と歩きますか?」
これは司会打合せの際に同席された
プランナーさんが、新婦さんへ何気なく
投げかけた質問です。
今日はその新婦さんの
バージンロードにまつわる話を
綴っていきますね。
この新婦さん、
お父様が他界されていました。
3人兄弟の末っ子で、
お姉様・お兄様とも歳がだいぶ
離れていたこともあり、
親御様やご兄弟にそれはそれは
可愛がってもらって育ったそう。
結婚式でバージンロードを一緒に
歩いてほしいご家族を、
むしろ誰にしようか考えすぎて、
打合せ前に悩みに悩んだ結果、
一人でバージンロードを歩くことを
決断されました。
親族と大親友のみを招く
アットホームな結婚式を望まれて
準備をしてきた新郎・新婦さん。
『できるならば笑顔いっぱいの
結婚式では泣きたくない!』
『明るい雰囲気の中で
祝福してもらいたい!』
そんな思いから新婦さんは
一人で歩くバージンロードに
されたのです。
ところが・・・
結婚式1週間前。
電話で人前式や披露宴の最終確認を
させていただいた際、新婦さんが
おもむろにこうお話を始めたんです。
「塩沼さん。
バージンロード、
父と一緒に歩いてもいいですか?
写真の父と一緒に・・・」
そして迎えた結婚式当日。
チャペルの扉が開き、
お父様の写真を手に、
♪オー・プリティ・ウーマンの
明るいBGMと共に笑顔で
バージンロードを歩く新婦さん。
そんな新婦さんを見つめる
お母様、お姉様、お兄様が
そっと涙を流し始めたんです。
「パパ・・・よかったね」
お母様が絞り出すように
発するその一言に、同じ空間にいた
私も思わずもらい泣き。
お開き後、新婦さんから
「家族は泣いちゃったけど、
パパとバージンロードを歩けて
本当によかったです!」
という言葉が聞けました。
バージンロードは、
新婦さんが生まれてからの
人生を表しています。
「バージンロードは
誰と歩きますか?」
この問いに真剣に向き合った
新婦さんの出した、
最高のエスコートが
お父様だったのかもしれません。
あなたは
「バージンロードは
誰と歩きますか?」
本日も結びまでお読みいただいて
ありがとうございます。