先日テレビで、お笑いコンビの
オードリー春日さんが、
10年交際した女性へのプロポーズを
されていましたね。
プロポーズをする前には、
その日まで練習をしたピアノ演奏を
披露されていました。
テレビの企画、そして芸能人ということを
差し引いても、ピアノの練習をはじめ、
プロポーズに向けて準備をしていた
プロセスはとっても素敵でした。
結婚式でも新郎さんが新婦さんに
内緒で準備をしてサプライズ、
ということもあります。
昨年の秋にお手伝いした新郎新婦さん。
新婦さんのお母様がピアノの先生、
お父様が趣味でバンドのボーカル、
そして新婦さんは、音大でピアノを
専攻されていた方。
まさに【音楽一家】で
育った新婦さん。
かたや新郎さんは、
音楽とはまったく無縁の
人生を過ごしてきた方です。
そんな新郎さんが一念発起。
新婦さんのお母様にピアノを習い、
自分の演奏したピアノで
お父様に歌ってもらうという
サプライズを思いつきます。
2カ月前に、このご相談を受けた際、
こんなことを話していました。
「僕、結婚式準備をほとんど彼女に
任せっきりでして・・・。
自分でも何かしなきゃと思いながら、
彼女に色々言われると、ついつい
きつい言葉で言い返してケンカ
ばっかりなんです。
このまま彼女に準備を任せて、
結婚式当日を迎えるのも
何か違う気がしてきたんですよ。
色々考えた僕なりの
「ありがとう」の伝え方が、
まったく縁のなかった
「ピアノを弾く」に
行き着いたんです。
『ピアノの練習よりやることあるでしょ!』
って言われそうなんですけどね(笑)」
そんな決意をしてから、
毎日会社の帰りに新婦さんの
実家に寄ってピアノ練習。
帰宅してからは極力新婦さんの
結婚式準備が少しでも楽になるよう、
新郎さんなりにできることを
していたそうです。
そして迎えた結婚式当日。
新郎さんのピアノ演奏に合わせて、
お父様が「糸」を歌われました。
※私個人的には、
クリス・ハートさんの歌う
「糸」が一番大好きです。
緊張もあり、途切れ途切れの
ピアノ演奏でしたが、お父様が
上手に合わせてくれて、
何とかラストまで演奏されました。
何も知らなかった新婦さんは、
その様子を見て大号泣。
でも、演奏の中盤には笑顔で
真剣にピアノを弾く新郎さんを
すっかり見入っていました。
結果、新郎さんなりの
「ありがとう」が伝わる
素敵なサプライズになりました。
サプライズを思い立った頃の気持ちを
新郎さんから聞いていただけに、
私も同じ空間にいて、それまでの
新郎さんのプロセスを思い返すと、
自然に涙が溢れてしまいました。
こういう素敵な瞬間に立ち会えるのも、
司会者の役得かもしれません。